福祉業界のこれからを考える

資格の時代と言われ、就職のために資格を取得する人が大勢います。しかし、せっかく苦労して資格を取得し経験を積み、キャリアアップしても時代が変わると仕事自体がなくなってしまうこともありえます。そうならないためにも、将来性を考える必要があるでしょう。

もし一生の仕事として福祉業界を考えた場合にも、将来性は気になる部分です。どんなに世の中が変わっても、大勢の人が生きている限り、さまざまな問題が起こってきます。むしろ世の中が複雑になっていく現代では相談事や援助支援をする人の出番は増えていくでしょう。
たとえ介護ロボットが活躍する時代が到来したとしても、利用者の身体状況を確認したり、その人のこれまでの「生き方」を尊重したりして、何をどのようにすれば良いのかを判断するには、人の力が求められます。したがって、ここ数十年は福祉の仕事が無くなることは、まずありえないといえます。逆にこれからの日本社会では、どんどん需要が高まっていく成長産業だといえます。

日本社会は高齢化が進み、すでに超高齢社会に突入しています。年を取ると、どうしても身体が弱ってしまうもの。更に認知機能も衰え、医療と介護の必要が高まるのは必至です。皆がそうならないように健康増進や介護予防を進めていくとしても、その大部分は医療業界と福祉業界の仕事になります。

また、高齢化に合わせ、さまざまな社会保障制度ができる中で、一般の人がそれらを理解するのが難しくなってきます。制度が正しく機能していくことを考えると、知識を持った専門職の存在が必要になるでしょう。