介護という専門職を選ぶ理由として多いのが、「働きがいのある仕事だと思ったから」という答え。
介護という仕事にやりがいを感じ、誇りを持ち続けて働くためには勤務中にやりがいや自己実現を見出せる職場環境が必要です。たとえば、上司の言葉や職場のよさにより、この仕事をやってよかったと感じる人もいます。
新人でなかなか仕事がうまくいかないとき、上司の言葉により人を思いやることを学び、利用者だけでなくスタッフ同士のチームワークが大切だと学べた、あるいは他職種から転職した人が風通しの良さと熱心さに心打たれ、介護の仕事に面白さを感じることもあるのです。
もちろん、利用者やその家族から受ける言葉や笑顔、看取りに立ち会うことで考えさせられること、自分の成長が感じられることで働き続けたいと感じる人も多いででしょう。また、取り組みにおける成功体験や専門職の強みが発揮できたときには、大きな喜びを感じるものです。
こうした経験はどれも単に仕事を続けていくだけでなく、仕事を通じて人生の価値を得ることにもつながります。生活の中で大きな時間を占める仕事において、どのような価値を感じ、その時間を幸せに過ごすかということは、働く人の生活の質や人生の質に密接に関係しているのです。
介護業界は給与面の低さや仕事の辛さなどが取り上げられやすく、その対応策に注目があつまりがちですが、介護の仕事で得られる経験にはとても大きな価値があることを忘れてはいけません。